コラム


 ご存知でしたか? No.150
 いまさら、と笑われるかも知れないが、勧められて、雑誌「通販生活」を、初めて真面目に読んだ。女性が好きな「カタログ誌」とばかり思って、書店で見かけても、ページをめくることはほとんどなかった。

 結構、硬派の雑誌だと知った。もちろん商品紹介もあるし、その購入申込書も綴じ込まれている。が、紙数の大部分は、ルポあり、評論あり、政治的対談あり、社会時評や書評、著名人によるエッセイもあって、なかなか読み応えがある。

 2004年春号での特集「有名企業のミスマッチな<商標登録>の謎を追う!」も、肩の凝らない読み物として、面白かった。

 小学館発行「週刊ポスト」の「ポスト」という登録商標は、実は歯磨きで著名なライオンが持っていることを初めて知った。ライオンは以前、同名タイトルの機関紙を発行しており、昭和44年5月に商標登録。同じ年の8月に「週刊ポスト」を創刊した小学館は、ライオンと「商標使用許諾契約」を結んで使わせてもらっているのだとか。その事実を、小学館の社員でさえほとんど知らないと聞いて、また驚いた。

 商標登録では昨年、千葉県内の自営業の男性が「阪神優勝」との商標をいつのまにか登録しており、阪神球団が、自身の関連商品を販売できないのではないかと話題になったニュースが記憶にまだ新しかろう。

 この件は、いったん男性が商標権を譲渡する方向で合意しかけたものの決裂、球団が特許庁に商標の無効審判を申し立て、結局これが認められるというドタバタを演じた。時流を逃さずひと儲けを目論んだ男性に比べて、知的所有権の管理にボケッとしていた球団のお粗末さが、「やはり阪神のやることは…」と世間の失笑を買ったものだ。

 カシオが、「G−SHOCK」の商標保護のために、「A−SHOCK」から「Z−SHOCK」まで登録しているのはご承知の方もあろうし、それがまともな会社。先のライオンに至っては、「LION」はもちろん「NO17」まで商標登録している。なぜ「NO17」を?――考えてもお分かりにならなければ、本紙を逆さまにしてご覧いただこう。

 ちなみに、弊紙「信用情報」は、もちろん商標登録済み。「信用情報」という言葉が、いまのように経済用語として市民権を得、広く浸透する30年近くも前にである――と、最後は自社PRになって、申し訳ない。

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